「サイコ・コレクション」


『サイコ・コレクション』を観た・・・ spectre 2000/03/06


表題の通りです。
まずはオリジナル版の話から・・・。

映画100年の歴史の中で5本を選ぶ時には
挙がるべきタイトルなので
内容については触れません。
今回は超豪華な映像特典に関する話題を・・・。

目玉はメイキングでしょう。
当時のスタッフ&キャストへのインタヴューを
中心に94分と本編なみの長尺です。
初出はテレビのようですが、
96〜7頃の制作で
ヒッチコックの生誕100年には早いし、
『サイコ』の制作30周年記念には遅いしで、
どういう位置付けでつくられたんでしょうか?
しかし、
こういうものが観られるのは
とてもありがたいことです。


そのなかでも興味深いのは
ジャネット・リーの話です。

普通、役者さんは一つの役柄にイメージを
固定されるのを嫌がるようですが、
彼女は自身がマリオン役
はまってしまうことを受け入れられたようですね。
藤岡弘&佐々木剛両氏と
仮面ライダーの関係をみるようで
「J・リーもいろいろあったんだろうなぁ・・・。」
と思いを馳せるものがあります。


もう一つの彼女の興味深い発言は
ヒッチの撮影哲学に関することで
彼女はその哲学を
役者の演技に合わせてカメラが動くのではなく、
 カメラの動きに合わせて役者が演ずるのだ
。」
と解釈しているところです。
私はヒッチとトリュフォーが共著した、
映画術に関する書籍を読んだことがないので
「なるほどなぁ。」
と唸らせられました。
現在(今までも含めて?)の彼女の
ヒッチへの心酔ぶりが伺えます。


ただ、
気になったのが翻訳者の勉強不足です.

メイキング冒頭にて、
クライヴ・バーカーにインタヴューしていて
彼がゲインに関する話をしていますが、
事件の発覚した年を彼は
『……around Nineteen-Sixty』と
いっているようですが、
字幕は『1916年頃』となるんですよねぇ。
なにせ私の拙い語学力ですから、
『Nineteen-Sixteen』と言っているのを
聞き違えたにしても
少しでも下準備していれば
バーカーの言い違えも
わかるというものですが・・・。
他にもゲインを『ジーン』としていたり、
ときどき、「?」な字幕があります。


さらには当時の熱狂を伝える
ニュース映像がおもしろく、
リアルタイムに観れなかったことに
くやしさを感じるくらいです。

なお、ソウル・バス氏の件(岩窟王補足:有名なシャワー・シーンは
ヒッチコックが演出したのではなく
自分が監督した、とソウル・バスが語った事件)は、
当時の撮影監督が否定していました。



お次はサント版です。

カラー化以外にオリジナル版では
出来なかった直接的な描写がふえている一方で
(当たり前だが)役者がちがうことによって
本家での印象的な演技が
いくつかなくなっているのは
「しょうがないのかなぁ。」
と感じました。
特に今回付け加えられた部分では
摩擦音」がノーマン
世俗的なものにおとしめていて、
彼をどこにでもいる(?)「ただの変態
してしまっているのは残念でした。

他にも新作の家は
外見をイギリス調の建物に替えていますが
なんだか奥行きが足りないような感じが
して仕方がありません。
さらには元々そういうつくりなのか
玄関の上の壁にひさしなどの
張り出しがないのが気になりました。


結論を言うと
観なくていいよ。」
という誰もが頷く(?)、
実も蓋もないはなしになりますねぇ。

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