「雨あがる」2


SEGA映画BBSへの投稿より転載

▼ 後味のいい映画ってしりませんか? こうめ 2000/03/14
  

「雨あがる」  菊千代  2000/03/15
   └僕も一票(ちょいバレ)  岩窟王  2000/03/17
  


唯一、編集と演出に不満を持ったのが
「ちょっと一汗かいてきます」から「未練は斬って捨てました」
までのシークエンス。
あそこはちょっと長くクドいと感じました。

僕なら、

伊兵衛が立ち止まって柄に手を掛ける所で
おたよのたんぽぽのシーンへ繋ぎ、次に
修羅のような顔で、肩で息をしながら
斜面を登ってくる伊兵衛のカットをいれて
また花咲く山道で待つおたよのカット。

ふと顔を上げ微笑むおたよの目線の先から
何事もなかったように涼しい顔で歩いてくる伊兵衛、
おたよに
「さあ、行きましょう。未練は、斬って捨てました。
 元気を出して下さい」と言う。

そんな繋ぎ方をするでしょう。


観客は、物語の冒頭の森のシーンで剣を抜く伊兵衛を
見ているのですから、
あそこは「あれ以上に凄かったんだろうな」
と観客に想像させるだけの方が効果的だったと思います。

まあ、勝手な妄想ですが...。




僕の妄想が話題に...(^-^;  岩窟王   2000/03/20


僕の妄想が話題に...(^-^;
あくまでも勝手な妄想なので気にしないで下さい。

宴会の場面の出演者がちょっとカタイというのは
僕も感じましたが、
あれが黒澤監督の演出なら、もっとカタクなっていたでしょうね。

やはり、「どん底」の酒盛りシーンのような
貧乏人のヤケッパチな明るさは
ひと癖もふた癖もある俳優陣が揃って初めて可能なもので、
巨匠として、俳優からの尊敬を一心に集める晩年の監督では、
なかなかドンチャン騒ぎの「軽さ」を演出するのは
難しかったと思います。

小泉監督はかなり真面目な性格の方のようですし、
黒澤監督の遺稿で処女作を撮るという重圧は想像以上の
ものがあったでしょう。
宿屋のシーンは登場する俳優も多く、動きや台詞も多いので
かなり難しいシーンだったはずです。
そんな意味で多少のカタサは仕方ない気がします。
でも全体で見れば、とても初めてとは思えないほど
素晴らしい仕事だったのではないでしょうか。


三船さんの殿様と寺尾さんの伊兵衛は
現時点では最高の配役だったと思います。
特に寺尾さんは本当にハマリ役でした。
(そりゃ、あの殿様役は
 息子さんより40代の頃の三船敏郎が演じた方が
 より素晴らしかったでしょうが、
 お父さんだって、他の作品での台詞まわしは
 けっこう一本調子でしたもんね)(笑)


山本周五郎の原作の世界を描くという意味では、
黒澤さんよりも小泉監督の方が相応しかった気がします。


それまでのズカっと踏み込んでくるような大胆さ、
動的でありながら重厚さも併せ持つという
類稀な演出法をひとまず完成させ、
晩年、
ある種の「静的な軽やかさ」を醸し出す演出を試みた黒澤監督。
その遺志は、小泉監督によって見事に実を結びました。

僕は、その師弟愛とお二人の絶えざる挑戦に感動します。


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