「カンゾー先生」


今村昌平監督の「カンゾー先生」を観る  岩窟王  2000/01/20


原作:坂口安吾「肝臓先生」
出演:柄本明、麻生久美子、世良公則、唐十郎、松坂慶子
('98年・今村プロ、東映、東北新社、角川書店)



カンヌ映画祭で2度目のグランプリを授賞するなど、
世界的に高い評価を得ている
邦画界最後の巨匠、今村監督の最新作であります。

僕は、彼の「村社会を通して描く土着的日本人論」
エネルギッシュで泥臭く、エロティックな作風が
「凄い!」と思う反面、ちょっと苦手だったのですが、
近作はさすがに歳の所為か、多少枯れて来て、
僕の肌にも合うようになってきました。

実際に起きた事件をドキュメンタリー的な手法というか、
徹底した取材で対象に肉薄し、
それを基に今村テイストに組み立て直す作風も
彼の作品の特徴ですね。


僕が彼の作品をリアルタイムで観出したのは
「復讐するは我にあり」('79)からです。
その後、「ええじゃないか」('81)、「楢山節考」('83)
などを経て、
「黒い雨」('89)での淡々とした映像にたどり着きます。
この作品あたりから、あまり偏見に左右されず、
素直に愉しんで作品自体を観れる様になりました。


で、今回の「カンゾー先生」ですが、
すごく良かったです。
'98年製作の邦画の中ではピカイチではないでしょうか。(^-^)


主演は当初、三国連太郎が予定されていたようですが、
彼の健康問題で、他の役だった柄本明に変更されたようです。

結果的にはこれが大正解で、
年中、病人の為に駆けずり廻るカンゾー先生の
医療に対するエネルギッシュな情熱は
既に老体の三国では出なかったでしょうし、
作品自体にそこはかとなく漂う喜劇性や若々しさ
も柄本明が主演したことが大きいと思います。
正に彼の代表作と云えるでしょう。

他の出演者では、
世良正則はミスキャストぽいものの、
唐十郎や新人の麻生久美子(かわいい)は
すごく良かったです。


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