「或る夜の出来事」


アメリカ喜劇の伝統  風太郎忍者   1999/12/05



・・・という特集が組まれてたので
寒さにめげず観に行きました。
『お熱いのがお好き』
『或る夜の出来事』
無敵(笑)のニ本立てでした。
その日の気分で評価は変わりますが(^^;
今日のところはF.キャプラの方が
胸にググッときたようです。
こ、これが60年前の作品・・・
面白すぎる〜!!

昨日はCSでH.ホークスの
愉快な『モンキー・ビジネス』観たし、
この土日は充実した気分です(^^




岩窟王  1999/12/06



>風太郎忍者さん

比べるのは難しいですが、マリリン・モンローに対しては
健康的な性欲(笑)を抱く程度で、特別な感情の無い僕としては、
風さん同様、ジェリコの城壁「或る夜の出来事」の方に肩入れ
したくなりますね。

この作品の有名なアカデミー賞秘話と製作秘話が好きなんです
よねぇ。

ご存じ無い方の為に書きますと...、
当時の映画界では、大手映画会社の大プロデューサーが
正に皇帝の様な権力を握っていました。
女優の卵に作品への出演の見返りに、身体を要求する
「カウチ・キャスティング」などが、暗黙の内に行われて
いたりした時代です。

俳優や女優、監督やスタッフはスタジオ専属で、
勝手に他のスタジオの作品に出演することなど、許され
ない事だったのです。

そんな大メジャーMGMに弱小映画スタジオのコロンビア
から、大スター、クラーク・ゲーブルを貸してほしいとの
申し出がありました。
通常ならこんな申し出は鼻で笑うMGMでしたが、
人気に増長し、鼻持ちならなくなっていたゲーブルを
弱小スタジオの取るに足らない2流作品に出演させるのも
悪くない、丁度良い薬になる と考えたMGM首脳陣は、
この申し出をOKし、他の俳優への見せしめにすることに
したのです。

ところがその作品を監督する事になったのは、後の名匠
フランク・キャプラでした。


キャプラは前年の'33年のアカデミー賞で生涯忘れられぬ
大恥をかいていました。
監督賞にノミネートされていたキャプラは、
新調したタキシードを身に付け、自信満々、意気揚々と
授賞式に臨みました。
さて、いよいよ、最優秀監督賞の発表です。

「みなさん、彼は底辺から這い上がってきました。
とてもいい奴です。さあ、ここへ来て、
賞を受け取ってくれよ!フランク!」

キャプラは待ってましたとばかりに立ち上がりました。
ところが、スポットライトが当たっていたのは、
「カヴァルケード」の監督、フランク・ロイドだったのです。

ロバート・リスキンの優れた脚本を手に入れたキャプラは、
映画デビュー作を撮ったフランス出身の舞台女優、
クローデット・コルベールを億万長者のじゃじゃ馬娘役に
決め、渋る彼女をどうにか説得しました。
そして、
主人公の新聞記者にはもちろんクラーク・ゲーブルを配し、
望み得る最高の配役で撮影に臨みました。
何としても汚名を挽回したいという気だったと
想像します。

スカートをたくし上げるヒッチハイク・シーン、
アクシデントで同室に泊まることを余儀なくされた家出娘
が部屋の中央にロープを張って毛布でつくる
「ジェリコの城壁」のシーン...、
いまではロマンティック・コメディの古典中の古典、
忘れることの出来ない傑作となったこの作品には、
数々の名場面が散りばめられています。

当時の大スタジオは自社内に多くのアカデミー会員を
持っておりましたので、通常はその投票に当たり、
大きな影響力を行使するのが、常でしたが、
この作品は取るに足らない弱小スタジオのモノだからと
無視されました。
結果的にこれが自由投票の空気を作り、
この「或る夜の出来事」は弱小スタジオ・コロンビアに
最優秀作品賞、最優秀脚本賞、最優秀主演男優賞、
最優秀主演女優賞、そして最優秀監督賞!を
もたらしたのです。
してやったり!フランク・キャプラ!!

これをもって、コロンビア映画は隆盛の諸端を開き、
キャプラ監督は、大いに溜飲を下げることとなりました。

今の若い人から見ると、描かれている男女の仲が、
笑ってしまうくらい、禁欲的かつ道徳的で不自然だと
写るかもしれませんが、この清潔感こそ、
ロマンティック・コメディの命だと思いますね。

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